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初・キャラメルボックス
2008/03/18(Tue)
 仕事がたてこんでいたのですが、お芝居のチケットがあったので定時ダッシュで行ってきました。キャラメルボックスという劇団はメジャーどころなので興味はあったのですが、いつも上演してるイメージがあって、いつもやってると何から見たらいいのかわからなくて、かえって手が出せなかったんですね。
 今回の演目は『きみがいた時間 ぼくのいく時間』。「上川(隆也)さんが久しぶりに帰ってくる」と聞き、彼が主演をしてるなら、とチケットを申し込んだ……ような(当時の記憶は曖昧なのですが)。上川さんはキャラメルボックス所属ですが、テレビに映画に外部舞台と出ずっぱりで、なかなか戻ってこないんですよね。今回も3年ぶりらしいです。

 仕事を定時であがったため、今晩はこれから片付けたい仕事があるので、感想は手短に。

 泣いた。とにかく泣いた。
 静かに涙をこぼす舞台にはちょくちょく出会えますが、叫び出したいほどの声を殺して泣いたのは久しぶりです。『レ・ミゼラブル』以来かなあ。私が無条件に弱いテーマは「罪と罰」「待つ」「家族」の3つなのですが、今回のは「待つ」がテーマでした。テーマだけでも弱いのに、追いうちをかけるような上川さんの演技力に負けました……本当にね、もう耐えられなかったんですよ。


 奥さんを交通事故で死なせないために、39年前の過去に飛んで、その日を変えるために、39年を待ち続ける人のお話です。
 頑固でぶっきらぼうで腐ってた男が、一途に想ってくれる女性に愛されることによって救われて(改心して・笑)、でもその幸福を1年で失ってしまって。あとはひたすら、彼女を生かすために生きていくんですよ。過去に飛んでからは、彼女の(未来の)両親を救い、彼女の(未来の)職場を救い、彼が過去の時間軸に行ったことによって運命を狂わされた人の恨みを受け、それでもひたすら妻の「その日」を変えるために人生を捧げていく。
 自分が過去に行ったことで未来が「当初」のものとずれていくことを知った主人公(上川さん)は、親しくなっていたあるカップル(当時婚約していた、自分の妻の「両親」)の前から姿を消すんですね。二度と姿を見せない覚悟をしたのに、それでもその2人に生まれた娘(=妻)に会いに行ってしまう。新生児室の赤ん坊を見つめるまなざしがものすごく優しくて、切なくて、懐かしいんですよ。たった1人で過去に飛んで、はや10年。やっと再会できた最愛の人。その赤ん坊を、ただ黙って見つめ続ける上川さん。そんな姿にまずボロボロ泣く。
 少しずつ、主人公@上川さんは年老いていく。メイクは一切変わらずに、声と立ち居振る舞いだけで年齢を重ねていく。39年後の「その日」まで生き続よう、そして未来を変えるという想いだけは一切変わらずに(さすが大河主演経験者。迫真の演技です)
 そして、あっという間に38年後(妻の「その日」まであと1年)。手術不可能なほど体内に転移した癌が見つかり、「その日」まで命がもたないことを医師から宣告された主人公は、ついに「現在」の妻と直接会う。「信じてもらえないかもしれないけど」と前置きをして自分の長い長い人生を語り、「その日」を自分と未来の旦那(=主人公にとっては過去の自分)で変えるよう頼み、彼女も約束する。妻(当時は婚約者)が、72歳の主人公に「あなたは里志さん(※主人公の名前)です」と彼を理解して、未来を変えると約束すると、主人公が弱弱しく、でも心からほっとした深い息をつくんですね。「良かった。これで私が生きてきた甲斐があった」って。

 もう、号泣。

 当初の目的だった、「その日」を自分の手で変えることはかなわなかった。また、これから彼女たちが未来を変えられても、そこに自分の愛した妻はいない。彼の目の前にいるのは、「青年の自分」と愛し合う「最愛の人」なのだから。でも、未来を知る自分がここにいることで「青年の自分・青年の自分と愛し合う彼女・生まれてくる新しい命」を守ることができる。彼らの未来を守ることができる。それだけで、自分の72年の人生はとても価値のあるものだった、と微笑むんです。
 シナリオと主演男優に完敗です。


 お話自体は、この後未来を知った若者たちは無事にその日を避け、新しい未来が始まるところで終わるのですが、そこは割愛。おきまりのハッピーエンドですがよかったね、という感じで。
 そして、上川さんに感動の全てを持っていかれたことで、他の役者さんの感想がほとんど吹っ飛んでいることに今気づきました。それぞれ面白い小ネタはいっぱいあったんだけど……私、舞台で上川さんばっかり見てたのかもしれない。あははは~(汗)

 でも、いいや。私、役者の「上川隆也」さんが本当に好きだから。ツッコミもボケも完璧にこなして笑かしてくれる一方、静かに一途な炎を燃やし続ける素晴らしい演技を見られて、心から幸福だと思います。チケットとって良かった。
 上質な時間をありがとうございました。





































 39年待つことは、無理じゃないと思う。
 39年後の未来は果てしなく遠くても、39年前の過去は「過ぎてしまえば」意外と近くにある。
 その程度の距離だと私は知っている。
 待つことが将来の「何か」で報われるなら、その日までの長い道のりすら幸福になる。

 だから、どうか悲しまないで。
 あなたの「幸福」のために生きられることは、私にとって「とても幸福」なことなのだから。

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