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ドン・カルロス(ヅカ版)&シャイニンリズム
2012/05/06(Sun)
 連休中に雪組公演を2回ほど見てきました。1回は初めてのSS席で、皆さんのお顔もよく拝見できる素晴らしいポジション。もう1回は2階S席で、これまた最前列センターという良席(舞台は2階から見ると印象が変わることが多いので)。

 前回階段降りとかでやや不遇な印象を受けたひいきが、今回はめちゃくちゃひいきされていました。演出家の先生によって重用する生徒が変わるものだけど、今回は芝居でもショーでも大事にされまくり。花組で何度かお世話になっている先生だったからかな。嬉しいけど、よかったのかしら(ドキドキ)。

 感想はものすごく長くなったので、興味のある人だけどうぞ。ネタバレ全開です。

 芝居とショーを分けていきます。まずは芝居から。

●ドン・カルロス

 「原作」の定義を問いたくなる作品でした。

 ヅカ版のあらすじを書くと、父王と不仲の王子(カルロス)は王妃に「二人きりで会いたい」と言われて困っている。王妃の使いで来る侍女が恋心を寄せる相手なので、なおさら。父王は息子と王妃の仲を疑い(王妃は後妻で息子と同年代)、ポーザ侯爵という息子の友人貴族に探りを入れさせる。当時スペインではネーデルラント(=フランドル地方=オランダ)でプロテスタントの迫害が行われていて、ポーザ侯爵はこれを憂慮していた。ネーデルラントの惨状について国王への忠言をカルロスに頼んだが「人に頼む前に自分で何とかするべきだ」とつれなくされた経緯がある。迷った末に、侯爵はカルロスと王妃の仲を明らかにできたらネーデルラントの総督に任命してほしいと交換条件を出して、引き受ける。
 ……(王子と侍女のじれったいラブなどいろいろあって王妃と息子が二人きりで会うことになる)……
 王妃の話は、国王が先妻(カルロスの実母。故人)をいまだに好きで自分に心を開いてくれないという(正直肩透かしな)相談だった。カルロスは王妃を励ます。王妃が前向きになったところでネーデルラントの問題について父に口ぞえするように頼んでいると、密会の場をポーザ侯爵から教えられた国王ご一行登場。その場にプロテスタントの聖書(活版印刷のもの)まで見つかって、不義+異端審問で裁判にかけられることに。裁判前夜に、カルロスの牢屋に忍び込んだ侍女が自分の不手際を詫び、カルロスへの想いをはっきり口にする。それをひそかに目撃する国王(笑)
 さて異端審問当日。不義の罪は王妃が国王への愛ゆえだと告げて、国王もそれを受け入れ、なんだかハッピーエンドっぽい雰囲気に。ところが判決は死刑。異端審問長官は「プロテスタントの聖書を持っていた(=信仰していた、と解釈される)理由は説明されていない」とつれない態度。カルロスは「聖書は信仰のために持っていたのではなく、こんなもののせいで人命が失われることを憂えていただけだ」と主張し、聖書が破られていたり文句が殴り書きされていたことなどを根拠として示し、認められる。
 最終的に、カルロスは無罪判決を勝ち取る。歓喜する一堂の中で落ち込むポーザ侯爵にカルロスは「私のことを調べていたのは君だったんだね。でも、それがなぜか(=ネーデルラントのため)はわかるよ」と許して強引に仲直り。さらに父王に「世界を見てみたいんです」と訴え、父王も「じゃあお前は有罪になって幽閉されているということにしてやるから、侍女を連れて旅立ちなさい」と認めちゃう。こうして二人はみなに見送られて旅立つのでした……と(めでたしめでたし)


 改めて問いたい。これ、どこが「ドン・カルロス」なの?
 オペラの『ドン・カルロス』を見たことはないけど、オペラ版やシラー(原作者)のあらすじを読む限り、登場人物しか合ってないですよね? 原作ではカルロスと恋に落ちる相手は王妃様だし、上記で書かなかった公女様(こちらも王妃の侍女)もポーザ侯爵でなくカルロスを好きだったはず。
 原作のままでは清く正しく美しい男役主人公を作れないことは理解できますが、原作でカルロスに思いを寄せた王妃も公女も相手役に設定せず、王妃の侍女という役を新たに作って無理にヒロインにしなくても……という気分になってしまいました。
 今回の演出家の先生は、お嫁さんへのラブ度が作品に反映すると有名な方だから、おそらく父王に感情移入して作品書いたんだろうな~と思わなくもないです。だって先生の立場を父王に置き換えたらぴったりなんだもの(先妻の存在に苦しむ後妻に今は君が好きさと言う旦那)。まあ、演出家が国王に入れ込んだおかげで、私のひいき(国王役)は存在感バッチリだったので、それはそれで嬉しかったんですけど(複雑)

 個人的に一番理解に苦しむのが、親友と劇中で呼んでいたポーザ侯爵に「ネーデルラントの問題は、国王の息子という理由だけで私に口ぞえを頼まず、自力でまず動くべきだ」と偉そうに諭した王子が、自分では父王にネーデルラント問題を訴えず、自分を頼ってきた王妃に「国王にあなたから口ぞえしてほしい」と頼んだこと。親友を追い詰めておいて、自分は同じことをさらっとやるんかい。それでいいのか王子サマ。
 異端審問の裁判が終わったときね。国民全員がカルロス王子の無罪を願う状況なので、みんなが大喜びするんですよ。その中でひとりだけがっかりするポーザ侯爵のなんと苦しげなことか。そして法を遵守して公正に死罪判決を出したのに、情に押されてやや強引な方法で判決が覆ってしまい、誰一人味方のいないまま立ち去る異端審問長官の後ろ姿のなんと孤独なことか。せめて異端審問長官に2~3人くらい部下つけてあげてください演出家先生。あれでは長官が可哀想です(涙)

 観劇してからずっとつかえていたものがとれてすっとしたところで、良かったところも。カルロスと侍女の純愛は大変よろしゅうございました。どこまでも一途で初々しくて可愛らしかった。公女とポーザ侯爵もわりきった大人の男女ぽくてかっこよかった(公女の旦那さんは可哀想だけど)。幻覚に翻弄される国王陛下は感情の揺れが伝わってきてすきだったし、異端審問裁判で国王夫妻のラブ話で無罪のような雰囲気が立ち込めたとこを「死刑」と判決が下されるところも潔くてよかった。
 あと「原作」を完全に無視していますが、ハッピーエンドになったのだから、それはそれでよかったのだと思います。宝塚は夢の世界。ヅカ見たのに重苦しい気分で帰るのはつらいですからね(苦笑)


●Shining Rhythm!

 こっちは好き。ショーってめまぐるしく展開変わるからついていけなくなることがあるのですが、今回はオーソドックスなスタイルの先生が担当されたせいか、どの場面もわかりやすくて、どの場面も生徒さんがたくさん出ていて、そして振り付けに面白い(珍しい&カッコイイ)ものが多くて、見ていてすごく楽しかった。芝居(ミュージカル)は不満あれこれありますが、ショーのためだけにDVD買っちゃいそうです。
 以下、章ごとに。

・第1章 プロローグ
 濃いオレンジの衣装に黄色いライトがまぶしくて、SS席で見たときは目がちょっと痛かった(2階で見たら普通に綺麗だった)。トップさんの歌に合わせてポンッと二番手・三番手がライトアップされて登場するのが好き。人がいっぱいいすぎて目移りして大変でした(最愛のひいきは(三番手)はお衣装豪華+ほぼセンターでわかりますが、他にも応援している子や見たい子はいっぱいいるので)。お衣装は、トップ娘役さんの、シルバーのドレスが好きでした。内側に濃いオレンジの布地がフワフワするのがカワイイんだわ。

・第2章 Shining Cool Rhythm
 スーツをさらっと着こなす男役の皆様がカッコイイ! 振り付けもクールで素敵でした。ああいう男っぽいダンスは大好きです。クラブの場面は男役・娘役がいっぱいいる中でバーテンダー@組長とクラブの女@副組長に釘付けでした。バーテンダーさんのさりげないしぐさも、ひとつひとつのダンスもダンディで本当にカッコイイ。今回で雪組から専科に異動になるのが残念です。

・第3章 大地のリズム(アンダルシア)
 スペインもので、トップ&三番手の同期の良さ(絆の強さ&対等な力強さ)がガッツリ出ていて素晴らしかった。前回のショーでも二人でヒロイン(トップ娘役)めぐって争っていたけど、今回はがっつり長い時間やってくれて嬉しかったです。
 歌い手に回されることの多い私のひいきですが、彼女はダンスも上手いんですよ。歌うのはトップさんに任せてグレーのお衣装でガンガン踊り、ヒロインとのデュエットダンスもやっちゃって、トップさんと決闘して、敗れてセリ下がりで消えていく……ああもう素敵すぎる(うっとり)
 この場面は、歌は朗々と歌い上げるのに、ヒロインと仲良くしているひいきに嫉妬して顔をゆがめるトップさんもかっこよかったです。ひいきと一緒に登場して踊りくるってくれるスペインの男たちも皆さんカッコイイ。あと、何といっても「赤い砂」! ダンサー娘役さんたちがやっているのですが、彼女たちの踊りが本当に風に舞う砂のようで、時に嫉妬の炎や命の炎のようにも見えて、素晴らしかった。
 雪組さんって歌や芝居が上手と聞くけど、ダンサーもいっぱいいるよね。見ていて楽しいわ~

・第4章 魂のリズム
 中詰め。インフィニティで見たセクシーすぎるマハラジャのダンスを再び見られるとは思いませんでした。しかも1人でなく男役大勢で踊るなんて。さらに「まっつだんす」なんて名前がついちゃっているなんて。びっくりしすぎて、感心するべきなんだか笑うべきなんだかわかりません。
 ずーっと人多すぎという印象が強い中詰めですが、男役トップ3人だけの場面が結構好きだったりします。男1と男2のダンスはどちらもカラッとしているから艶っぽさはないんだけど、この二人に絡むような男3の歌い方とかが好きなんです。あんまり声を汚して歌おうとしない人だったから。
 あえてケチをつけるなら、お衣装のド黄色。オープニングに続いて目に痛いです(仕事帰りのドライアイにはしみました)。もうちょっと抑えた色でいいんだけど衣装もシャイニングさせたかったんだろうなあ、きっと。

・第5章 光と影
 どこまでも陰を背負うひいきがカッコイイ……げふんげふん、マジメにやります。
 まず影の場面。ひいきが1人現れて歌う。静かに始まった……と思ったら、急にロックで超速になってびっくり。しかもみんなこんな速いテンポに合わせて軽々と踊っているし。がおりちゃんの歌声も堪能できて、なかなか美味しい場面でした(娘役さんの歌声は忘れました)。影の激しさが最後に静かに終わり、次に光の場面。こちらは速くないけどエスニックで独特の雰囲気。そして光が踊っているうちに盆がせり上がり、下から影の皆さんが再登場。後半は光と影が表裏一体の存在としてまじりあって踊りあう。
 盆が回りながら上がって影が再登場したときは、鳥肌が立ちました。こういう演出好きだわ。本当にカッコイイ……

・第6章 フィナーレ
 ソロとロケットはあんまり興味ないので省略(ゴメンナサイ)
 男役さんの大階段での黒燕尾。なんだか不思議な振り付け。手や腕の振りが個性的でしたね。手にキスするしぐさとかめっちゃセクシーで素敵。ターンのウェーブ(という表現で合っているかな)も目に鮮やかでかっこよかったです。
 男役+娘役さんの場面。娘役さんだけでなくていいのかしら……と気を遣ってしまう私は男役ひいき。男役・娘役混合の場面で、退団者+組替予定者の4人がバッと前に出てくるところで、不覚にも泣きそうになりました。いなくなってしまう人たちに花を持たせるための演出って、演出家の生徒への愛が感じられて好きなんです。
 デュエットダンスは、何はさておきカゲソロ(デュエット)にポイントを。歌が上手な子とは知っているけど、男役2人で綺麗に歌い上げていたと思います。歌詞はわからなかったんですけどね(苦笑・フランス語かなー)。トップコンビのダンスもかっこよかったです。リフトも軽やかで、いいよね。こんな素敵コンビなのに、なんで年末までなんだろう(ぎりぎり)
 パレード。まっつ三番手羽おめでとう! 花組でずーっと現状維持だったあなたが、雪組に異動になり、雪組の皆さんの受け入れてもらって、ここまできたことが嬉しいです。夢のようです。
 最後の銀橋。センターの皆様の布陣はいつも通りですが、某さん(非路線)がいつもより内側にいたのがちょっと嬉しかった。センターを少し見た後は、ずーっとそっちを見ていたので、ちょっと視線が合ったような気がしたけど、多分気のせいでしょう(苦笑)。でもいいの、嬉しかったから。


 本当に長くなってしまった……。ここまで読んだ人はお疲れ様でした。

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